“バイエ・ウマル・ニアッセ”

今年2018年からプレミアリーグのエバートンへと返り咲いた、遅咲きの25歳。

数々のクラブを渡り歩きながらも己を強く持ち、輝きを取り戻したストライカーをご存じだろうか。

彼がまさにその名にふさわしい選手である。

これまで幾度となく壁にぶつかった彼だからこそ、今の輝かしい姿があるのだ。

彼の武器は何といっても「シュートセンス」である。

強靭なフィジカルを持ちながら、足元の技術は天下一品。

ゴール前での嗅覚。

強烈なミドルシュート。

どこからでもゴールを奪える、驚異のストライカーなのである。

彼はこれまで6チーム5か国に渡りプレーし、チャンスが来る日を虎視眈々と狙ってきた。

US ワカム(2008-2013)セネガル
ブラン(2012)ノルウェー
アクヒサル(2013-2014)トルコ
ロコモティフ(2014-2016)ロシア
エバートン(2015-16)イングランド
ハル・シティ(2016-17)イングランド
エバートン(2018)イングランド

ニアッセの原点

彼は、US ワカム(ダカール部)で生まれて、ニアッサは彼のフットボール経歴を故郷クラブUS ワカムで始めた。
セネガルリーグで21ゴールという実績を残した。
その実績が認められ、ティッペリーガエン(ノルウェー)・ブランで半年の契約を勝ち得た。
しかし、不運にもケガにより出場3試合で解雇という形で終わり、セネガルへと帰国することになる。
その後、
スュペル・リーグ(トルコ)アクヒサルでは15ゴールを記録。
さらに、ロシアプレミアリーグ・ロコモティフに移籍して活躍。
これが認められ、ニアッサ念願の世界最高峰プレミアリーグ・エバートンへと移籍する。

大きな挫折

「奴隷という言葉は言い過ぎかもしれないが、とても困難なものだった。」

「クーマンが来て、私は破壊のターゲットにされた。」

と彼はエバートン時代を振り返る。

不運にも、当時の監督ロナルド・クーマンの構想とは異なったのだ。

そして、彼はこう続ける・・・

「彼は私を諦めさせた。出て行かせようとして良くないことをたくさんした。
私からロッカーや背番号を取り上げた。食堂からも追い出した。練習からも排除された。
ロッカーもないU-23チーム送りになった。リザーブメンバーでの試合出場までもさせなかった。」

プロの世界の厳しさに直面したのだ。

しかし、クーマンを擁護するわけではないが、クーマンに対する見方も人それぞれだ。

「彼は監督として人間としても素晴らしい。いつも僕を後ろから支えてくれる。それに彼の言っていることはすべて正しい」

とフェイエノールト時代のヨン・グイディティは大きな信頼を語る。

いずれにしても、両選手は現オランダ代表監督クーマン氏に指導を受けた選手に相違ない。

その「過酷な環境」「彼との出会い」が彼の今の強さに繋がっているのかもしれない。

ニアッセの真価

ハル・シティにレンタル移籍を経て、彼は再びエバートンに戻ることになる。

ここで、再び輝き始めることになる。

今季(2018年)15試合を消化して、7得点。

今や監督サム・アラダイスのサッカーには必要不可欠な存在となっているのだ。

セネガルの遅咲きストライカー

彼はエバートンで爆発的な才能を発揮している。
同時に、セネガル代表の攻撃の中心選手でもある。

セネガルは毎回W杯に出場している、言わばW杯常連国のような印象を持っている人も多いように感じる。
しかし、アフリカサッカーも年々レベルがあがり、どの国が出場してもおかしくない。

セネガル代表は、ロシアW杯アフリカ予選では3次予選首位で、4大会ぶり2度目の本大会出場を決める。
W杯出場は、大旋風を巻き起こした2002年の日韓W杯以来となる。(ベスト8)
アンリ・カマラ(最多出場・最多得点記録を持つ)
ディウフ(アフリカ最優秀選手賞 2年連続2001,2002)

そして、2018年ロシアW杯では、日本と同じグループに属する。(以下、ポーランド、コロンビア)
今回出場する他アフリカ5か国の中においても、多くのタレント選手が揃っている。
サディオ・マネ(リバプール FW)
カリドゥ・クリバリ(ナポリ CB)
シェイフ・クヤテ(ウエストハム MF)
イドリッサ・ゲイエ(エバートン MF)
その他にもタレント選手が揃っている。

日本との対戦も非常に楽しみである。

今後もクラブと代表でのストライカーとして、彼の輝かしい活躍を期待してやまない。