“ケニアのスラムチーム”が成し遂げた快挙!!レアル、バルサのアカデミーを撃破?
こんにちは。編集長です(https://twitter.com/YAMATO22224)
ケニアの「スラム街」にあるチームがヨーロッパ名門クラブチームであるバルセロナ、レアルマドリッド、アトレティコマドリッド、そしてボルシア・ドルトムントのアカデミーを撃破した!!!
と言ったら、一体どれくらいの人が信じるでしょうか?
恐らくあなたを含むすべての人が「それはあり得ない!」というに違いありません。
しかし、これは紛れもない「事実」なのです!
今回は、そんなケニアの少年サッカー史上に残る“あるスラムチーム”のサクセスストーリーを見ていきましょう!
そのチームはナイロビのスラム街の中に!
不幸にも世界凶悪都市3選に毎年ランクインするケニアの首都ナイロビには無数のスラム街が点在します。
アフリカ最大のスラム街である“キベラスラム”と同程度の規模を誇る“コロゴチョスラム”の中にそのチームはあります。
(コロゴチョスラムの様子)
(コロゴチョスラムの様子)
チーム名はACAKORO(アカコロ)。
彼らの実力は筋金入りです。
毎年オーストリアで開催されるドナウアウエンカップはヨーロッパの強豪チームのアカデミーを招待して行う非常にハイレベルな戦いであり、彼らはそこで輝かしい成績を残しています。
参加実績チームはこれまでに、
ACミラン、レアルマドリッド、FCバルセロナ、アトレティコマドリッド、チェルシー、インテルミラノ、アーセナルなどサッカーファンでなくても知っている強豪ばかり。
その大会にこのACAKOROは招待されるだけでなく、2016年と2017年には並みいる強豪を次々と撃破し、見事「優勝」を果たしているのです。
それでは、なぜスラム街の資金力に乏しいチームがここまでの強豪になり得たのか、どのようにしてヨーロッパの大会に参加することができたのでしょうか?
ACAKORO(アカコロ)とは?
その謎を解く鍵はACAKORO(アカコロ)の成り立ちに起因します。
実は、ACAKOROというチーム、コロゴチョスラムでの青少年に対するスポーツプロジェクトの一環として、オーストリアのNGO”HOPE FOR FUTURE”による全面バックアップで2013年からスタート。
有能なコーチ12人によって手厚く指導されています。
このようなサポートがオーストリアで開催される大会へのさんかを可能にしているのです。
そんなACAKOROが自負する特徴は以下の3つ。
それは、
1. 無償でサッカー道具を寄付!
2. 無償でサッカーグラウンドの使用を許可!
3. 学費が払えない子供たちのをサポート(半額負担)!
このような活動を通して彼らは次々と偉業を成し遂げていくことになるのです。
ACAKOROのサクセスストーリー!
2016年にはACAKOROの共同設立者であるスタンリー氏がケニアA代表の監督に任命されます。
2017年には同じくACAKOROのコーチであるジャクリン氏がケニア女子U-20 の代表監督に任命。
特に目覚ましいのはU-11 年代の活躍が目覚ましい。前筆した国際大会において2015年にはバルセロナを破って優勝、続く2016年にはアトレティコ・マドリッドを下して優勝を成し遂げているのです。
サッカーだけではなく、ACAKOROは教育面にも力を注いでいます。ACAKOROに所属する子供たち全員が「学校」に通うことができています。(これはスラムではかなり珍しいこと。詳しいスラム街に関してはBack numberを参考に!)
それでは、この話の最後にACAKOROに入団することで“人生”を変えたある少年のサクセスストーリーを見てみることにしましょう。
ACAKORO入団で人生を変えた!ある少年の物語・・・
「学費が払えなくて僕はたびたび学校に行くことができなかった。でも家に帰っても食べるものがないから僕と僕の友達はごみ捨て場に行ってお金になりそうなものを探していたんだ」
これは、ACAKOROU-11でキャプテンを務めるレオネ君の言葉。
ケニアでは学費が払えなければ学校に通うことができない。必然的に、スラム街の子供たちは学校に行くことができないケースが非常に多いです。
(レオネ君)
そんな先が見えない生活を送っていたレオネ君に一筋の光が差し込みます。
それは、コロゴチョスラムでACAKOROのセレクションが行われるという情報を得たこと。サッカーが大好きなレオネ君は迷うことなくセレクションに参加。
緊張のセレクションが終了した数日後、2人のオーストリア人がレオネの元を訪ねます。
彼らは、レオネ君に才能があること、彼に入団してほしいことを伝える。
そしてその条件は、
1. 道具の支給
2. 学校の学費を半額負担
3. 最低でも1日1食の食事を提供すること
といった破格の好待遇でした。
「もしACAKOROに入団することができなかったら今どうなっているかわからないよ・・・」
レオネは遠い目をしながらそんなことを言います。
平均寿命が30代というスラム街の現実。
1日1食しか食べるものがないという残酷さ。
そして、何より「夢」を持つことができないという無常さの中でやっとの想いでつかんだ希望の光。
「将来は必ずプロサッカー選手になる!」
彼の目には並々ならぬ決意が漂います。
想像を絶する環境の中から這い上がろうとする人の力は計り知れなません。
そして、
優秀なコーチに囲まれ、
最低限の道具と、食事と、サッカーをする場所があり、
そして何より彼の「強い想い」があれば、
必ず「レオネならプロになれる!」と思ってしまうから不思議ですね。
勿論、全員が成功することはないでしょう。
でも、1人でもこうして厳しく過酷なスラム街から希望となる選手が生まれればその影響は計り知れなません。
ACAKOROが行っているプロジェクトとレオネ君の明るい未来をただただ願います!