アフリカは現在世界中のスカウトが集結する非常にホットな地として知られる。

既にヨーロッパのトップクラブがアカデミーの設立などを行っているコートジボワール、セネガル、ナイジェリアなどのいわゆる“強豪国”は勿論であるが、今最も注目を浴びているのはザンビア、ジンバブエ、ルワンダ、ケニアなどのサッカー後進国である。

その理由は単純明快。

“すべてが安い”

から。

“強豪国におけるチーム買収、選手の購入などに比べて、サッカー後進国のそれは桁が2つ程異なる”

と知り合いの関係者は言う。

そして、選手の能力的にもほとんど差異が見られないのである。

さて、ここまでアフリカのサッカービジネスの可能性について見てきたが、実際に選手を補強する、あるいは将来を見越して選手を育成する際にどんなところを“観れば”いいのか?

今回は、数々の無名のアフリカ人選手を発掘したMr.Africaことフランス人スカウトのパスカル氏の事例を基にその答えを探っていく。

選手を選ぶ際に“観るべきポイント”とは!?

かつてあの松井大輔選手が所属したフランスの古豪ル・マン。

フランスでは有名な話であるが、ル・マンはその規模の小ささと予算の少なさから“選手リクルート”による収益を売りに生き延びてきたチームである。

特にアフリカ方面での人材発掘に優れていることで知られ、チーフスカウトのアラン・パスカルー氏は、フランスサッカー界では「ミスター・アフリカ」と呼ばれている。

彼はこれまでに、あの“アフリカの伝説”であるドログバなど多数のアフリカ人選手を表舞台に引き上げてきた。

 

 

 

 

 

(ル・マン時代のドログバ)

そんな彼がスカウティングの際に大切にしていることは以下の3つ。

1. スピードなどのアスレチック能力、テクニック

2. 忍耐力

3. 4~5年後の成長度合い

特に重要視しているのは3つ目の“伸びしろ”。なぜなら、確実に成長させ、高く売却しなければならないからだ。

それでは、どのようにその“伸びしろ”を推し量るのか?

それは、2つ目のポイントである“忍耐力”が大きく起因している。

つまり、プロ契約をするまでにどれだけ“辛抱強く”練習を続け、来るべきチャンスに備えられるかどうか。

これが非常に重要なポイントなのだ。

実際、アフリカには身体能力だけに限ればそのポテンシャルは計り知れない。

しかし、心技体でいうならば、“心”の部分のコントロールが非常に難しい。

そして、この“心”の部分を見抜けるかどうかが大きなポイントになるのだ。

それでは、その“心”をどのように見抜くのか?

それは、

例えば
・ミスをした後

・練習に来る時間

・練習の態度

このような様々な態度からその子供たちの“心”を見ぬかなければならないのである。

最後に・・・

現在(2018年3月)著者が指導しているケニア共和国最大のサッカーアカデミーLIGINDOGOは昨年2017年にパリサンジェルマンからトライアルのオファーを受けた少年がフランスの地へ赴いた。

残念ながら入団は叶わなかったが、彼が言った言葉は胸に刺さった。

それは、

「一番衝撃を受けたのは5面の整備された芝でも完璧できれいな道具でもありません。選手一人ひとりの“向上心”と“練習に対する態度”でした」

フランスのビッククラブのアカデミーは身体能力や技術は勿論、そして“心”がとても大切になるのである。

これは、サッカーに限らず多くのビジネスマンにも有益な金言なのではないだろうか?

編集長編集長

さすがサッカー大国フランスのスカウト!