こんにちは。編集長です(https://twitter.com/YAMATO22224)。

今回のお題は・・・

近年ヨーロッパで見られる戦術のトレンドである“可変システム”です!

実は、私たち日本がワールドカップで対戦するコロンビア、セネガル、ポーランドの3ヵ国はいずれもこの“可変システム”を採用しており未だに西野監督が“3バックシステムを導入”したと言って騒いでいる日本のサッカーは残念ながらやはり少しばかり世界の流れから取り残されていると言えるでしょう。

今回は、そんな世界中のトレンドとなっており、ここアフリカの地でもクラブ、代表が率先して取り入れている“可変システム”について考えていきましょう!

ところで可変システムとは!?

可変システムを一言で表現するなら、

“攻撃と守備の局面で異なるシステムを用いる”

つまり、

“局面における「最適解」を実践することができる戦術”

という事ができるでしょう。

従来は、攻守両局面共に【4-4-2】などの1つのシステムをベースにし、そのバランスを大きく崩すことがなく、自由度はあくまでもそのシステムの範囲内でという考え方が一般的でした。

しかし、近年このような概念は覆され、守備の局面では4人のDFを置く4バックシステム、攻撃の局面では3人のDFを置く【3-5-2】というように試合の中の2つの局面で明らかに異なる取るチームが増えてきているのです。

そしてこのような戦術を“可変システム”と呼ぶのです。

可変システムは、昨今リバプールをCL決勝まで導いたヨルゲン・クロップ監督によって完全に戦術ワードとして定着した“ゲーゲンプレス”などによる激しいハイプレス戦術を回避するための対抗策として生み出されたと考えることができます。

定番のパターンとしては、

2CBが開くことで生まれたスペースにアンカーが下がったり、SBがボランチの位置に上がり相手のマークをずらすなどの施策が挙げられます。

それでは次に、この可変システムの弱点を見ていきましょう。



可変システムの弱点とは!?

攻守に渡って“ハマれば”大きなメリットを生み出す可変システムですが、デメリットも持ち合わせています。

可変システムの最大の弱点は、

“攻→守、守→高”に切り替わる際に一時的に大きくバランスを崩すこと“

です。

つまり、この瞬間にボールを奪われることで大きなピンチを招いてしますのです。

可変システムを機能させるための方策とは!?

可変システムを上手く機能させるために欠かせない要素が、

“高い位置からのプレッシャーを回避しながらシステムを変更するための「時間」を生み出す”

ことだと言えます。

ビルドアップ時に時間を作るための工夫として実際にトップのチームが遂行している対策はとして挙げられる事例を見ていきましょう。

【可変システムを遂行するための“時間”の生み出し方】

★DFラインを上げ過ぎない事
 ⇒DFラインを引く設定することで“全体を間延び”させ、プレスがかかりにくい状況を意図的に作りだす目的があります。

★パスの“順番”と位置取りを変える
 ⇒斜めのパスや逆方向へのパス、一人飛ばしたパスを用いることでハイプレスを回避する目的があります。

★CBのドリブルを活用する
 ⇒相手のプレスを引き付ける目的で、CBに縦、横、斜めに“相手FW”がどこまで追うのか迷うスペースまでドリブルをさせます。そうすることでプレスを回避することが目的です。

いかがですか?

可変システムをスムーズに機能させるためには、

攻守が入れ替わる“瞬間の時間”をいかにして作りだすことができるか。

そして、その瞬間にボールを奪われた際にどのようなリスク管理ができているかが非常に
大切になるでしょう。

W杯で対戦するアフリカの“あのチーム”は可変システムの使い手!?

“テランガのライオン”の愛称で親しまれるアフリカの強豪セネガルはリバプールで活躍するシセや“アフリカの壁”の異名を持つナポリのクリバリ、さらにはイングランドプレミアリーグで“5本の指”に入るセンターハーフとして称されるウエスト・ハムのクヤテ選手などの個人選手に注目が行きがちです。

しかし、セネガルを率いるシセ監督は“アフリカの戦術マスター”として知られ、選手にはポリバレントな能力を高く要求します。


(シセ監督)

試合の中で、守備時は【4-1-2-3】、攻撃時には【3-6-1】のシステムを採用します。

可変システムへの対策が十分でないアフリカでは無類の強さを発揮して予選を突破しました。

まさに“個”でも“組織”でも圧倒的な強さを誇るセネガル相手に日本がすべき対策としては、常に“数的優位”を保つことだといえるでしょう。

いかにして、瞬時に数的優位を作れるか。

そしてそれを90分続けられるかが勝利への大きなカギになることは間違いなさそうです。

編集長編集長

ウガンダ代表監督のフランス人監督のセバスチャンもお話した際に可変システムの導入を検討していました!アフリカに広がるのも時間の問題だと言えるでしょう!


(ウガンダ代表監督のセバスチャンと編集長)



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